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家族信託の具体例

2021/06/12

家族信託の具体例のご案内を致します。

自宅不動産を管理、運用する案件です。

事例設定します。

「75歳のAは、5年前に妻に先立たれ、その後、京都の自宅に一人暮らしをしていた。

Aは、1年ほど前から、日常生活、財産管理に不安を覚えるようになった。Aの一人娘Bが、

そのことを心配して、話し合いの結果、Aは、B夫婦が暮らす大阪の家で同居することになった。

Aは、空き家となった京都の自宅の管理、運用等の行為をBに託したいと考えている。」

まず、AがBに不動産を贈与することを考えてみます。

この場合、多額の贈与税がかかりますね。

また、Aは現時点で判断能力が低下していないので、法定後見制度は利用できません。

そこで、家族信託の利用を検討します。Aを委託者兼受益者、Bを受託者として

不動産管理処分信託契約を締結します。

BはAのために信託目的に従って、Aの安定した生活のために不動産を運用できます。

不動産はB名義となるため、Bの判断だけで管理、運用等が可能です。

税負担としては、信託の登録免許税のみで、生前贈与の場合と違い、不動産取得税、

贈与税はかかりません。

これで、Aさんは将来判断能力が低下したとしても安心ですね。

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