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相続人の中に外国籍を取得した外国居住の元日本人がいる場合の相続登記の手続きは?

2018/02/22

日本人が外国籍を取得した場合には、日本国籍を失います。

例えば、アメリカ市民権を得てアメリカ国籍を取得した方は、日本国籍を喪失します。

遺産分割協議による相続登記をする場合、相続人の中に日本国籍を失っている

外国居住の元日本人がいるときには、どのような書類が必要となるのでしょうか。

日本の不動産を日本人である相続人が、遺産分割協議で相続する場合を想定します。

まず、遺産分割協議書を作成し、外国居住の元日本人である相続人に郵送します。

その方に、現地の公証人役場に、その遺産分割協議書を持って出向いていただき、

公証人に対し、その遺産分割協議書を提示し、公証人の面前でサインをしていただきます。

そして、その公証人にその事実を公証する文書(サイン証明)を作成していただき、

その文書と遺産分割協議書を合綴していただきます。

そして、元日本人である相続人の方に、帰化証明書の写しと公証済遺産分割協議書

を日本に郵送していただきます。

尚、日本での国籍離脱の手続きが未了の場合、戸籍上は、日本人であることになっておりますので、

上申書を作成し、戸籍上の人物と、外国籍を取得し、日本国籍を離脱した人物と同一人物であること

を上申します。この場合、遺産分割協議書の場合と同様、公証人に対し、その上申書を提示し、

公証人の面前でサインをします。

その公証人には、その事実を公証する文書を作成していただき、その文書と上申書を合綴していただきます。

次に、元日本人である相続人から郵送いただいた公証済遺産分割協議書、公証済上申書の公証部分を

翻訳します。翻訳する方に制限はありません。

必要書類は、元日本人である相続人について、公証済遺産分割協議書、帰化証明、居住証明、除籍謄本

(日本国籍を喪失する前、最後に本籍地があった市区町村役場で発行される除籍謄本で、それには、

国籍を喪失した年月日が記載されています。)

を用意する以外には、通常の相続登記の必要書類と違いはありません。

すなわち、亡くなった方の出生から亡くなられるまでの戸籍、除籍謄本等と日本人である相続人の方の

現在戸籍謄本、遺産分割協議書、印鑑証明書、委任状です。

実際に、登記を申請する際には、その不動産を管轄する法務局へ必ず、事前に打ち合わせをして必要書類を

確認してください。

司法書士・行政書士福満賢一

 

 

 

 

 

 

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