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譲渡所得税について

2019/03/20

不動産を売却して利益(売却益)が出ると、譲渡所得課税の課税対象になり、

所得税と住民税がかかります。譲渡所得にかかる税額は、売却(譲渡)価格から、

取得費と譲渡費用を差し引いた売却益(譲渡所得)に税率をかけたものです。

取得費は、購入時の不動産価格と仲介手数料、登記費用、印紙代などを足した

もので、譲渡費用は、仲介手数料、登記費用他の経費です。

つまり、購入時より高い価格で売却されて、取得費と譲渡費用を差し引いても利益

がある場合に、所得税と住民税がかかります。

もし、購入時の価格が分からないときは、売却価格の5%を取得費として計算する

ことになります。購入時の価格が、売却価格の5%よりも安い場合は、売却価格の

5%を取得費とすることが可能です。

譲渡所得課税は、自分がその不動産の所有者になってから、売却した年の1月1日

までの保有期間が5年を超えているか5年以下であるかで税率が違います。

保有期間が5年超の長期譲渡所得の税率は、所得税15%、住民税5%であり、

保有期間5年以下で売却した場合の短期譲渡所得の税率は、所得税30%、住民税9%

となっております。相続した不動産を売却する場合、被相続人がその不動産を取得した

日から保有期間とします。

(1)保有期間が5年超の長期譲渡所得の場合

課税譲渡所得金額 ×(15%(所得税)+5%(住民税))= 譲渡所得税額

(2)保有期間が5年以下の短期譲渡所得の場合

課税譲渡所得金額 ×(30%(所得税)+9%(住民税))= 譲渡所得税額

尚、平成25年から平成49年までは、復興特別所得税として各年分の基準所得税額

の2.1%を所得税と併せて申告・納付することになります。

相続した土地・建物の取得費は、被相続人の取得費を引き継ぐことになります。

保有期間は、被相続人がその不動産を取得した日から計算します。

尚、下記の場合、税金が安くなります。

1.相続税が発生し、3年以内の売却の場合、売却価格から、取得費や譲渡費用のほか

売却した土地や建物に対する相続税額を加算できるので、課税対象になる譲渡所得を

少なくすることができ、税負担が軽くなります。

2.2019年末まで、居住不動産(マイホーム)を売却した場合で、譲渡所得が

3000万円以内なら、3000万円特別控除があるので、譲渡所得課税はかかりません。

また、2016年4月から2019年12月31日までは、相続した実家に住んでいなくても、

厳しい要件の下で、控除が認められています。

司法書士・行政書士福満賢一

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